皆さん本会に文芸部というクラブのある事をご存じでしょうか? 本会には、文芸部として、俳句を楽しむ「若竹」と川柳を楽しむ「ドングリ」の二つの愛好会があり、18年度よりそれぞれご専門の先生を講師にお願いして作句を楽しんでいます。 それでは、素麺延ばし体験に因んで募集した「食べる」という課題での川柳と、秋の季語を使った俳句を、以下に紹介します。 川 柳 の 部 課 題 「食べる」 選 者 三宅 保州先生 優 秀 句 思い出の母の手料理祭寿司 (薫) またかいな低カロリーという手抜き (途夢太郎 とむたろう) 手術後三分粥にも舌鼓 (孝雄) 秀 句 手抜きして買ったおかずに舌鼓 (照明) 食べてみて食べず嫌いを後悔し (照明) 朝はチン昼は外食夜もチン (一歩) 食べること夢の中でも口動く (俊恵) 食べたいがヘルスメーターにらんでる (和代) 食べてみてひと味違うプロの味 (和代) ああしんど年甲斐もなく食べ過ぎて (道) 食べること忘れぬ内に子に願い (つむ代) スカートのホックはじけたバイキング (孝雄) 俳 句 の 部 選 者 渡辺 町子先生 北山 和代 百舌鳥高音所狭しと洗ひもの (秀句) 久々のバス旅行なり秋暑し 秋晴れや語らひつつのバス旅行 真鍋 つむ代 遠き日に仰ぎし月光眼裏(まなうら)に (秀句) 空青く三輪の鳥居を仰ぎし日 失明の月見の夕餉丸き芋 宮原 俊恵 蜜柑園半時甘き香の中に (優秀句) 虫の夜客の寝息にラジオ消す 枝豆の皮笊に積み話し積む 米崎 道 土手に咲くコスモスの花夕日刺す いろいろなバラの香りがよく匂ふ 草村に露草可憐に咲いている 松本 薫 思い出の母の手料理祭り寿司 市川 和郎 刈田道(かりたみち)ヘルパーと行く散歩かな ピーナツや夕餉の際に皮を剥く 金木犀俄か茶室の片隅に 丸山 孝雄 天高くハングライダー峰を超え 庭ごとに金木犀の路地を抜け 廃校の錆びたぶらんこ秋茜 澤田 留司 右手(めて)に杖左手(ゆんで)に孫の秋彼岸 言霊と百舌鳥の高音が右左 ガイヘルの手が教えけり秋桜 北口 豊 微睡み(まどろみ)の夢の何処かで鳥威し 汽笛まで近く聞こゆる冬隣(秀句) 痩せ犬の背に牛膝二つ三つ 短 歌 河北分会 宮原 俊恵 古里の同窓会の席に会ふ幼なじみと心寄せ合ふ 終い湯に姪と肌寄せ沈み居て湯気分けて来しチャルメラ聴きて 活気満つジングルベルに背を向けて寂しく眠る甥の墓行く 尚、文芸部へのご入会・お問い合わせについては、柏原 善一さん (電話 423ー8994 〒640-8319 手平3ー1ー36)まで。 |