白い杖 第34号


和歌山市視覚障害者福祉協会機関誌「白い杖」第34号





白   い   杖

第34号

                       平成18年3月発行
                  和歌山市視覚障害者福祉協会
            〒640-8319 和歌山市手平3丁目10番8号

ーー 目  次 ーー

 巻 頭 言 …………………………………………………………………1
 和視協この1年
 平成17年度事業実施報告 …………………………………………………2
 平成17年度・和歌山市・福祉対策協議会のご報告 ……………………4
 平成17年度和視協社会見学を終えて ……………………………………5
 平成17年度その他の行事 …………………………………………………7
 各部だより
 女性部だより ………………………………………………………………9
 「文芸部」年間優秀句集 ………………………………………………10
 インフォメーション
 ご存じですか?こんなサービス ………………………………………13
 メンバーズ・ボイス
 こどもたちとふれあった点字体験教室 ………………………………14
 カード社会 ………………………………………………………………16
 私と白い杖 ………………………………………………………………16
 和視協お楽しみ懸賞クイズ ……………………………………………18
 編 集 後 記 …………………………………………………………20


ーー 巻 頭 言 ーー

会長  山嵜 景生  

 桜のつぼみもほころびはじめ、ほほに当たる風も暖かく感じられる、もっとも過ごしやすい季節となりましたが、会員の皆様方、いかがお過ごしでしょうか。
 平素は本会発展のため、ご尽力をたまわり、誠にありがとうございます。
 さて、私たち障害者に対する施策が、大きく変わろうとしています。
従来は行政がサービスを提供し、能力に応じて負担する、いわば社会主義的福祉であったのが、本年4月から施行される障害者自立支援法では、民間の業者がサービスを提供し、負担能力に関係なく、利用したサービス料の1割を支払うといった、いわゆる資本主義的福祉へと大きく変わります。
 昨年2月10日、厚労省からこの法案が示されたのを受けて、負担の軽減を求めて、2月18日には、近畿ブロック相談員研修会の場で、また、7月14日には、県民文化会館において、障害者9団体が一堂に会して、我々の窮状を訴える活動を持ちましたが、国にその声も届かず、残念な結果となりました。
 これにくじけることなく組織力を高め、我々障害者の福祉増進のため、ひいては、本会発展のため、ご尽力たまわりますようお願いいたします。
 終わりに、本会のますますの発展と、会員の皆様方のいやさかと、ご健勝を祈念申し上げ、巻頭言といたします。

ーー 和視協この1年 ーー
平成17年度事業実施報告

書記 沢田 留司  
     (平成17年)
4月3日 : ふれ愛にて定期総会を開く。会場出席者は37名。委任状は21通でした。
4月17日 : ふれ愛にて第1回目の執行部会と理事会、および市身連の代議員総会に出席をする。
5月22日 : 市身連主催の福祉大会に参加する。参加者は付き添い共で30名。観光バスでの日帰り旅行で行き先は天の橋立と出石町。
6月12日 : 福祉学習会を実施する。参加者は付き添い共で40名超。新しくなった消防署の体験コーナーで火災や地震の擬似体験をしたり地震の歴史やメカニズムなどを学習しました。
6月19日 : 県視協主催の俳句大会に出席する。参加者は6名。和歌山市は久しぶりに団体で優勝。
6月23日 : ふれ愛にて行われた市身連の理事会に出席。
7月3日 : 総合福祉会館で行われた県視協部会委員会に会長が出席。<畠中副会長が県身連の評議員に専任される>
7月10日 : 点字教室を実施する。場所は総合福祉会館。参加者は30名。今年度は県視協との始めての合同開催で盲学校から講師をお招きし「新しい点字標記」について学習しました。
7月14日 : 県民文化会館で行われた障害者自立支援法を考える和歌山フォーラム「どうなるどうすべき私たちの明日」に参加・出席をする。参加者多数。
7月15日 : 会長が県身連の理事会に出席。
7月17日 : 県身連主催の囲碁将棋大会に参加。
8月4日 : ふれ愛センターで行われた市身連の理事会に出席。
8月28日 : 2回目の執行部会ならびに理事会をふれ愛センターにて行う。
8月31日 : ふれ愛センターにて和歌山市との福祉対策競議会に出席。
9月4日 : 海南市で行われた県身連の福祉大会に参加。同会場にて北口豊さんが会長より橘賞を受賞。
9月13日 : 大阪府堺市で行われた日清連近畿ブロックの福祉大会に会長が出席。
9月25日 : 市身連主催の市長杯争奪将棋大会に参加。和視協は団体で優勝。
10月9日 : 市身連の教育講座に出席。
10月16日 : 県視協の部会委員会に会長が出席。
10月19日 : 市民会館小ホールで行われた市社協の福祉大会に出席。同会場にて畠中常男さんが表彰されました。
11月3日 : 県視協主催の視覚障害者社会適応訓練事業に参加。
11月6日 : 社会見学を実施する。 (文芸研修もふくむ)  参加者は付き添いともで28名。大阪にある国立民族学博物館へ福祉バスを利用しての日帰り旅行。
11月17日 : 京都で行われた日身連近畿ブロックの身障者相談員の研修会に会長が出席。
11月27日 : 和歌山市長より和歌山障害者福祉表彰で宮地まゆみさんが家族功労者賞を受賞。
12月4日 : ふれ愛センターにて文化研修会を実施する。参加者は34名。
番茶屋社長・木村圭一(きむらよしかず)氏をお招きし「お茶のあれこれ」についての講演を聞きました。
12月11日 : 市身連の理事会ならびに幹部研修会に出席。場所はアバローム紀ノ国。
12月16日 : 県知事より紀ノ国チャレンジド賞を幸前勇さんが受賞。

     (平成18年)
1月4日 : 市長への年頭の挨拶に会長が出席。
1月15日 : 幹部研修会を実施する。参加者は付き添い共で16名。盲老人ホーム・希望園を訪問し施設の見学とお話を承った。
1月29日〜30日 : 白浜のホテル武蔵で行われた県身連の幹部研修会に会長他1名が出席。
2月5日 : ふれ愛センターにて最終執行部会を開く。
2月12日 : ふれ愛センターにて市身連の教育講座に出席。
2月19日〜20日 : 白浜で行われた県視協の幹部研修会に出席する。20日は部会委員会。
2月28日 : ふれ愛センターにて市身連の最終理事会に出席。
3月12日 : ふれ愛センターにて最終理事会。

 以上が当会の1年のあゆみですがその他に今年度も機関誌「白い杖」をさらに中身を充実させて発行しました。
そして何よりもうれしい事に今年度は会員の皆さんで亡くなられた方が一人もいなかったという事です。来年も是非この記録を途切れさせないよう頑張りましょう!

平成17年度・和歌山市・福祉対策協議会のご報告

執行部  

 平成17年度の市身連主催・和歌山市・福祉対策協議会(対市交渉)の場において、和視協単独、および他団体との共同で、以下のような要望事項を和歌山市当局に対し行いました。

 1 市道全般について,バリアフリー化していただきたい。
 2 障害者自立支援法の施行により予想される,応益負担の撤廃をお願い   したい。
 3 和歌山市福祉タクシー利用券の枚数を増やしていただきたい。
 4 団体紹介パンフレットを福祉関係の公共施設に置いていただきたい。
 5 少なくとも障害福祉課が送付する文書については点字化をお願いした   い。

 その結果、以下の事項につき、実現を見ました。

 1 来年度、市の障害福祉課に点字プリンタと点訳ソフトを導入し、障害   福祉課が作成する文書の点訳に努めることになりました。
   とは言え、すぐに障害福祉課から、点字の文書がどんどん出てくるよ   うになるとは思えませんが、まずは着実な一歩ではあります。
 2 他団体と共に、以前より強く要望していた、市職員への障害者の雇用   についての件ですが、昨年7月にお知らせしたとおり、1名採用され   ることとなり、採用試験が実施されたとのことです。
   応募者の内訳は、視覚:1、聴覚:1、肢体:4、内部:4とのこと   で、内1名が採用されるとのことです。

 以上、満額回答と言うわけにはまいりませんが、将来に向けて、うれしいお知らせです。


平成17年度和視協社会見学を終えて

副会長  北口 豊

 今年も、年度初めの役員会で、社会見学担当に立候補した手前、会員の皆様方に少しでも喜んでいただけるような企画にできたらと考え、10月末の実行に際し、7月末から行き先探しや福祉バス借り受けの手配などに取りかかり始めました。
 皆様もご存じのように、県の福祉バス借り受け手続きは、希望日の3カ月前からの受付となっているため、仮押さえだけは済ませておきましたが、実際の10月30日は、他の団体と重なってしまい、どうしてもこの日にというわけでもなかったため、役員会や理事会など所定の手順を踏み、実施日を1週遅れの11月6日に変更することになりました。
 これで、バスはなんとか確保できたけれど、問題は肝心の行き先探しです。 これにはちょっと一苦労しました。 しかし、最近は便利になりましたね。
 まず、家人が以前買い求めていた情報誌「るるぶ」の別冊「家族で楽しめる京阪神ガイド」というガイドブックから、我々視覚障害者でも比較的楽しめるようなスポットはないかということを第一条件に探してみました。
 そんな中でピックアップしたのが、一つはインスタントラーメン発明記念館、二つ目は手作り素麺の体験できるめん遊館、それに国立民族学博物館の3カ所でした。
 次に、インターネットでそれぞれの詳細について調査し、カーナビを使って、車での現地往復のおおよその所用時間や必要経費などを試算し、3カ所のデータをまとめて、役員会および理事会に提案しました。
 そこで、決定したのが、第1候補がめん遊館、第2希望がインスタントラーメン発明記念館となり、どちらもダメな場合は、国立民族学博物館(以下民博とします。)にしようということになりました。
 つぎに、実際に予約状況などの確認や申し込みのために現地に電話をかけてみて、ガーン。 第1希望の麺遊館は11月6日はすでに予約済み。 インスタントラーメン発明記念館は、最低3カ月前までに予約を入れて欲しいとのことで、二つとも見事に振られてしまいました。
 そんなこんなで、結局保険というか、滑り止めにに決めておいた民博に行くしかないということになってしまいました。 また、民博だけなら少し物足りないのではという声もあって、道中でもあることから、帰路貝塚市の二色浜公園内に建立されている日盲連の発会記念碑に立ち寄ろうということになりました。
 しかし、参加希望者の募集を初めてびっくり!開始から3日ほどで、定員に達してしまい、お断りした方も何人か出るほどで、その反響に実際驚きました。
 さて、当日、9時半出発なのに、集合場所の市ふれ愛センターロビーには8時半過ぎには、すでに大半の出席者が揃い、待ち合わせ時間にルーズな人をたとえて「和歌山時間」などと揶揄する表現もありますが、本会にはそんな人は一人もいないということが証明され、私としても嬉しいやらびっくりやらでした。
全員が揃っていざ出発。 11時過ぎには今やずっと以前のように思える大阪の万博跡地の一角に建てられた民博前に到着。 駐車場から傘が要るか要らないかの小雨の中を数分歩くと、色づきかけた日本庭園の木々と係りの方が出迎えてくれました。 受付等の事務処理を済ませ、午後は館内を各自自由行動ということにし、「腹が減ってはなんとやら」ということで、予約していた昼食をみんなでいただき、まずは腹ごしらえ。 昼食後、受付で配布してくれたパンフレットを参考に経路に沿って館内の見学を自由に楽しみました。
 一般的に博物館などというものは、ガラスのショーケースに入れられたものを、表示された説明書きを読みながら見学するのが普通ですが、視覚障害者の我々にはあまり意味をなさないというか、非常に困難なこと。 そこで、事前の調査で確認したら手で触れられる展示物も多いし、常設のものなら、点字のパンフレットも準備しているとのことでしたので、楽しみにしていましたが、たしかに手で触れられる展示物がたくさんありました。
 館全体を世界の大陸や地域別にフロアを分けて展示し、我々でもかなり満足できるものになっていました。 それもその筈、本館の開館にたずさわった初代の館長は視覚障害者であったし、現在も学芸員の中に全盲の職員もおられると後に漏れ聞きました。 しかし、パンフレットにあった「ビデオテーク」という民博電子ガイドなる機器も貸し出ししてくれ、弱視の人たちはそれを利用して見学すればより有意義なものになったはずです。 一部の人は利用されたようですが、この貸し出しについては、事前の問い合わせの時には紹介してくれなかったこともあり、手続きにやや難航したようで、その件については、担当者として、未確認だったことを反省してこの場を借りてお詫びします。
 一通り見学を終えての私の印象は、たとえ展示されているものがレプリカ(複製品)や模型であっても、これまでテレビなどのドキュメンタリー番組やルポルタージュ番組のナレーションの説明を聞いて知り得た知識しかなかったものを、実際に手で触れてみて確認できたことはとても有意義なものになりました。
 たとえば、モアイ像、全裸に近い未開原住民の姿、石器類やカヌー、アジアの楽器類等々。
 予定していた2時間ほどでは全館を制覇するには少々時間が少なすぎたように思えるほどでした。 担当者としては、参加いただいた他の方々はどんな印象を受けたのか少し気がかりではありますが…。
 帰りは、雨模様だったため、予定していた二色浜公園の記念碑見学は取りやめとし、事前に下見した私の印象を皆さんに紹介し、山嵜会長に碑建立に関する経緯についての説明を聞くにとどめ、残りの時間で、お楽しみ抽選会などをして、盛り上がって?(ほとんど担当者自己満足)、午後4時過ぎにふれ愛センター前に到着しました。
 この企画を実施するのは、大変ではあるけれど、ボランティアやヘルパーさん達の力もお借りして、けが人やトラブルもなく無事に帰れたことを嬉しく思います。
 ただ、福祉バスを利用するのでは、どうしても人数制限がありますし、観光バスをチャーターするには少し経費も嵩むなどの問題もあり、今後の課題にはなるでしょうか。
 しかし、我々視覚障害者は、どうしても日頃出不精になりがちなので、一人でも多く参加してもらえる企画にできたらと思いつつ報告とさせていただきます。
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平成17年度その他の行事

 以下は、和視協のホームページより引用・加筆しました。

      和視協17年度福祉学習会    担当:副会長  畠中 常男

 期 日: 平成17年6月12日(日) 13時〜15時
 会 場: 和歌山市消防庁舎3階 防災学習センター
 内 容: 防災学習センターの見学・体験
 参加者: 付き添いを含めて40数名
 20名ずつの二班に分かれて、以下のような体験をしました。
 1 煙が充満している通路の避難体験
 2 体感シアターでの風水害時の避難方法と、地震のメカニズムや歴史な   どを学習
 3 消化器の使い方や緊急時の通報手順などを体験
 その他、実際に防災グッズを手にしながら、センタースタッフの女性に説明していただきました。
 尚、当日参加した、点字使用者には防災学習センターのパンフレットを和視協が、点訳したものを配布すると共に、後日の視覚障害者の見学に備えて、同点字文書を、数十部センター職員の方にお渡ししてまいりました。


     和視協17年度点字教室   企画担当:書記 澤田 留司

 今年度の和視協点字教室は、県視協紀北地区との共催にて、以下の通り開催いたしました。

 期 日: 2005年7月10日 午後1時〜3時
 会 場: 和歌山県身体障害者総合福祉会館 地下会議室
 共 催: 和歌山県視覚障害者福祉協会
 講 師: 和歌山盲学校  松下美和子先生・ 同 平松智子先生
 テーマ: 新しい点字表記について

 なお、当日講習会で配布した資料の内容は、「点字表記 自立語内部の切れ続き」と「点字表記の変遷について」で、和視協のホームページにそのデータがあり、ダウンロードすることができます。
 アドレスは、17年度点字教室  http://washikyo.org/17tenji.html


和視協17年度文化研修会  企画担当:会計 幸前 勇

    講 演  〜 お茶の話あれこれ 〜
 期 日:  12月4日(日) 13時〜14時半)
 場 所:  和歌山市ふれ愛センター3階研修室2
 参加者:  34名
 講 師:  木村圭一(きむらよしかず)氏
       株式会社番茶屋 代表取締役社長
 日本文化とお茶についてや、お茶の美味しい入れ方やお茶と健康についてなどをお話いただき、実際にご自慢の美味しいお茶もいただきました。

      以上、和歌山市視覚障害者福祉協会のホームページ
         http://washikyo.org/ より
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ーー 各部だより ーー

 女性部だより 

女性部長 河野 敦美 

 我々女性部は乏しい予算の中でそれなりにやりくりをしながら行事を楽しんでいます。
 春は桜の下で昼食をとりつつ、桜は見えないながら取り留めのない語らいをしました。
 誰かが「あー、お腹が大きくなったし桜は見えんでもお弁当の中へ桜の花びらが散ってきてくれたし、ああ幸せやなあ」とのびをしながら何気なく呟きました。
 帰りにヘルパーさんが「枝垂れ桜は垂れ下がってるからこれ触ってみな」と言って手に触れさせてくれました。
 また、雛祭りにはお雛さんがちょっと気を悪くしたかなあと、お雛さんに気を遣いながらみんなで餅つきをしました。  餅つきは賛助会員さんがよもぎまで添えて持ってきてくれました。 「辛い」やの「甘い」やのみんな口々に思ったことを言って、笑いながら和気あいあいでいただきました。
 9月にはみんなで金屋の巨峰村へ行って葡萄狩りをしました。
 新鮮で甘い葡萄をお腹いっぱいいただいて、初秋の秋を満喫して来ました。
 そして、うれしいことに今年は二名の新入会員が増えました。
 年の暮れにはお正月のお花を生ける予定です。
 まだ、未加入の方は揃ってお入り下さい。 お待ちしています。

 女性部へのご入会・お問い合わせについては、河野 敦美さん
  (電話 473ー7507 〒641-0001  杭ノ瀬109ー36)までどうぞ。

 和視協「文芸部」年間優秀句集 

 当会には文芸部というクラブがあり、俳句、川柳に親しみを持つ人達が作句を楽しんでおられます。
 以下に、平成17年の皆さんの力作をご紹介いたします。

「どんぐり」(川柳)優秀作品集  選者:柏原善一
1月 兼題:「夢」
 北山 かずよ   初夢はどれだったかと寝正月 
 丸山 孝夫    初夢は妻にはいえぬ人だった 
 北口 豊     夢が又夢に終わった宝くじ 
 柏原 善一    玄関にならぶ患者を夢に見る

3月 兼題:「鞄」
 北山 和代    外国旅行かと思うよな鞄持ち 
 北口 豊     夢希望野心も詰めて初出社

5月  兼題:「背伸び」
 北山 かずよ   背伸びして満開の桜探り当て
          背比べ幼子ちょっと背伸びする
 北口 豊     背伸びして合わせることに疲れ果て
          取り返しつかぬ背伸びの大惨事
 柏原 善一    身にあった暮らしでいいと妻がいう

7月 兼題:「歩く」
 米崎 みち    公園の鳩先を歩いて案内す
 宮原 としえ   あちこちで歩けあるけの人に会う
 北山 かずよ   歩くのが苦手なものに手引かれる
 南部 照明    俳諧を探し歩いて靴悲鳴
 児島 義紹    鈴つけてヨチヨチ歩く孫の守
 丸山 孝夫    20年やっと歩幅もあってきて
 北口 豊     足留めて耳そばだてる痴話喧嘩

9月 兼題:「昇る」
 米崎 みち    海面に昇る朝日を伏し拝む
 南部 照明    我が事が話題になっておもはゆい
 児島 義紹    こいのぼり歌を残して姿消し
 辻岡 政文    登る子もいなくなったと寺の松
 北口 豊     二階への段一つづつ暑さまし
          上り坂ばかり続かぬことを知り

11月  兼題:「スポーツ」
 児島 義紹    少子化に年寄りも出て運動会
 辻岡 政文    減反を喜んだ子の草野球
          砂被りごひいき力士落ちてくる
 丸山 孝雄    マラソンに人生を見て励まされ 
 柏原 善一    金を出しスポーツジムで汗流す

「若竹」(俳句)優秀作品集  選者:柏原 善一
2月
 北山 かずよ   めわらしのひときわ高き鬼は外
 丸山 孝夫    片方の手袋今朝も生け垣に
 柏原 善一    雲の間に漏れる日差しや春となり

4月
 児島 義紹    干し物の指ほのぼのと春めきて
 柏原 善一    毒舌を吐く友ゆきて花惜しむ

6月
 真鍋 つむよ   花菖蒲満開空はまさおなる
 市川 和郎    五月晴れ空き地に弾むボールかな
 児島 義紹    紫の貴賓にとめる茄子の花
          朝な触れ育つ胡瓜に癒される
 辻岡 政文    蓬積む風の臭いを持ち帰る
 丸山 孝夫    手びきとめもぎし山桃手渡され
 北口 豊     指先の蛍ダイヤとはしゃぐ妻
 柏原 善一    夏鶯(ろうおう)の声に送られ山下る

8月
 真鍋 つむよ   梵鐘をつきて帰りの大夕日
 宮原 としえ   姉の墓地僧の一礼今朝涼し 
 北山 かずよ   クーラーに引きつけられる昼下がり
 市川 和郎    カンカンと長崎の鐘蝉時雨
 児島 義紹    宵宮や浴衣姿の親子津づれ
 辻岡 政文    位置換えて机涼しくなりにけり
 柏原 善一    夕蝉を背に老犬の歩に合わす

10月
 松本 かおる   釣鐘草遊んだ小川懐かしき
 宮原 としえ   園児吹く笛もとぎるる虫時雨
          久々に秋風つれて客がきし
 北山 かずよ   木犀の香り確かむ路地の角
          半袖に着替える午後や秋暑し
 市川 和郎    名月や眼裏(まなうら)に見てダンゴ食う
 児島 よしつぐ  山鳩の声もの悲し秋の雨
 辻岡 政文    長き夜の認知封ずる数え歌
 柏原 善一    コスモスに小さき風を見つけたり
 真鍋 つむ代   病廊の試歩の数増して菊の花
 米崎 みち    銀杏の葉黄金色して舞い落ちる
 宮原 としえ   ふるさとに病む兄残して落ち葉踏む
          近隣へ電話で詫びる柿落ち葉
 北山 かずよ   冬枯れの庭に山茶花二つ三つ
 市川 和郎    卓囲み思い出語る夜長かな
 辻岡 政文    着膨れてポケットの位置なくなりし
 児島 よしつぐ  お歳暮に走る一筆里の無事
 丸山 孝雄    道草を後悔させる時雨かな
 北口 豊     走り来る犬のごと舞う枯葉かな
 柏原 善一    湯豆腐に空の徳利妻に振る
          戸をくれば落ち葉焚く香の流れ来る

以上ご紹介した作品に加え、本誌のために真鍋つむ代さんから、以下の句をいただきました。
     病室の2度寝起こさる体温計
     病廊の手すりに試歩の日の短か
     試歩の数日ごとに増えて菊薫る

 尚、文芸部へのご入会・お問い合わせについては、柏原 善一さん
   (電話 423ー8994 〒640-8319  手平3ー1ー36)まで。

ーー インフォメーション ーー

ご存じですかこんなサービス「ないーぶネット」
あなたのお家に点字図書館がやってくる

「ないーぶネット」は、点字図書館などの全国組織である「全国視覚障害者情報提供施設協会」(以下、全視情協)が運営する視覚障害者情報ネットワークで、約170の施設や団体が加盟しており、名称の「ないーぶ」=「NAIIV」は、全視情協の英文名称 "National Association of Institutions of Information Service for the Visually Handicapped" の頭文字です。
 「ないーぶネット」は、点字データおよそ7万タイトル、点字・録音図書目録およそ36万タイトルを保有しており、インターネットや電話を通じて利用でき、全国で約4千人の視覚障害者の個人会員も利用しています。
 会員は、所蔵されている点字図書のデータを、全国どこからでもダウンロードでき、また、「オンラインリクエスト」を利用すると、簡単な操作で自宅から点字図書や録音図書の貸し出しを図書館に依頼できます。
 お問い合わせ・入会のお申し込みは…「ないーぶネット」大阪事務局へ
  社会福祉法人日本ライトハウス 盲人情報文化センター内
        〒550-0002 大阪市西区江戸堀 1-13-2
   専用電話・FAX兼:06-6784-3244   Q&A専用電話:06-6441-3966
   ないーぶネット・メインページ https://www.naiiv.gr.jp/

 また、県身体障害者総合福祉会館内の和歌山点字図書館でも、登録手続きを代行してもらえます。
  〒640-8034 和歌山市駿河町35番地 
        Tel073−423−2665
        Fax073−428−0515
メールアドレス wakaten@msj.biglobe.ne.jp


ーー メンバーズ・ボイス ーー

こどもたちとふれあった点字体験教室

東和分会 分会長 寺本 津規子

 私は、この2年間に、五つの小学校で視覚障害者についての話や、点字体験の授業に行かせていただきました。
 最初に行った雑賀小学校には、総合学習ということで何度か行きました。6年生の総合学習では、外国のことを学んだり、車椅子の障害者についてや聴覚障害者についてなど、それぞれこどもたちが、関心のある事柄について学びます。そこで私は、6年生全体に向けて、視覚障害について話をしました。その後は、盲導犬ユーザーのMさんに同行して一緒に交流したり、20数名の点字体験を希望するこどもたちに「点字の広場」のボランティアのメンバー、何人かと行きました。また、その後にこどもたちの、点字の作品も見に行きました。
 6年生の総合学習が終わりに近づいた頃、今度は、4年生が点字の体験をしたいと言う話があり、それも5クラスあるんですが・・・と先生。 ちょっとびっくり、どうしようかと考えた末、何度も足をはこぶ時間も無いということで、1日で、2時間目から6時間目までを使って、点字体験をしてもらう事にしました。 30数名のこどもたちに、視覚障害者は、4名と、盲ろう者1名、点字の広場のメンバーを合わせて、9名で、行かせてもらいました。
 当日は、四つのグループに分かれて、全体に説明をして、後は、そのグループの視覚障害者とボランテイア1名がペアとなって子供たちに指導していきました。 このとき私は、ブリスタ(注) で盲ろう者のHさんに通訳をし、こどもたちの書いた点字をHさんが読んで、こどもたちに声をかけていきます。
 こどもたちは、Hさんに、興味津々です。 私は、また子供たちの様子をHさんに通訳し、Hさんと一緒にこどもたちとの、ふれあいを楽しませていただきました。 とても忙しい点字体験となりました。
 「点字の広場」は、第2第4火曜日の午前10時から12時まで、ビッグ愛7階の県のボランティアサロンで活動しています。 そこにビンセント療護園からの車椅子の参加者が居ます。
 東山東小学校に行ったときは、先生に、校内がバリアフリーになっているか、障害者用のトイレがあるかなど、確認してもらい、学校側の配慮で、1階の図書室を使って、授業を行い、車椅子の彼女も参加することが出来ました。
 少人数だった、塩津小学校、上六つ川小学校、そして最後は、金屋町の西ヶ峯小学校です。 ここは、山の高いところにある、分校でした。
 参観日に親子で点字体験です。こどもと、保護者を合わせて、53人でした。 このときは、金屋町のボランテイアグループ「点心班」(てんしんはん)のメンバーが、サポートしてくれました。
 「しんどい」と言って泣き出した1年生の男の子は、先生に慰められながら、点字を一生懸命書いていました。
 こどもたちとのふれあいは、本当に楽しくよい思い出となりました。こんな機会を与えていただいて、私は、とても満たされた思いで、毎日を送っています。
 最後に、西ヶ峯小学校の教頭先生が、習いたての点字で書いて贈ってくださった詩を紹介します。

    【点字】
 文字を読むと言うのは  こんなにも優しい  行為だったのだろうか
 私の書いた点字を  あなたの指が  一字一字たどりながら
 しかし素早く  読み取っていくとき  思いがやわらかく
 とけて行くのを感じた
 一字一字に  ふれる指はあたたかく  ふれる指はせんさいだ
 あなたの指にふれられて  はじめて命を得る文字は
 あたたかな思いを  私に返してくれている

(編集者:注)「ブリスタ」 以下、盲ろう者のしおり 1998 http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/resource/blind/z02002/z0200204.html より引用しました。
 ブリスタ  ドイツ製の速記用点字タイプライターで、点字を使用する盲ろう者の間では広く使われています。
 パーキンス式の配列の6つのキーが、それぞれ点字の6つの点に対応しており、キーをたたくとすぐにそれが幅13ミリの紙デープに点字となって打ち出されてきます。
 ブリスタは、通訳者がキーをたたくとほぼ同時に盲ろう者が点字を読むことができるので、会議や講演会などの通訳に適しています。


カード社会

会計担当 幸前 勇

 先日、10年以上もメインに使っていた安物の財布がくたびれてきたので別の財布に替えた。
 中身はほとんど入っていないがいろんなカードがあった。
 クレジットカードにキャッシュカード、あちこちのお店のポイントカードに幾つかの病院のカードタイプ診察券に乗り物のカードにテレホンカードなど10種類以上も。
 クレジットカードとキャッシュカードは刻印部分で何とか区別できるが、各種の乗り物カードなど機械の中を通すカードには点字シールも貼れないので困る。
 一番利用頻度の高い福祉バスカードも男性用と女性用と介護者用を色で分けているようだが、触っただけでは区別出来ないから保存場所を別にしておかないと。
 カードと言えば、郵便局のキャッシュカードは申し込めばカードに点字で名前の入ったカードを発行してくれる。
 ほとんどの郵便局のATM端末は受話器タイプの音声出力装置とボタンの脇に点字表記があり、そのカードを利用すれば視力が無くても預け入れや引き出し・残高照会が自力で出来るから便利だ。
 それに比べて和歌山市内の銀行のATM端末はほとんど音声などの出力が無く自力では利用できない。
 まあ、大きな店舗に一台だけ設置されている銀行もあるが、気休めみたいなものだ。 そのくせ音声出力も無いATM端末のカード挿入口に点字で「カード」とあるのは謎。
 これからどんどんキャッシュレスのカード化社会が進んでいくだろうから上手く付き合っていくための努力をしていかないといけないのと、私たちでも操作しやすい端末の設置の運動も必要だと思う


私と白い杖

紀伊分会  吐崎 敦子

 私は昨年歩行訓練を受けました。三ヶ月間に6回やってもらいました。
 歩行訓練に使う為先生が先に車の付いた白い杖を選んでくれました。
 その訓練の様子や感じたことを少し書きます。
 玄関から出て行き、まっすぐ歩いて左に曲がると門のところまで行きます。
 そこからまっすぐに5メートルいきますとブロックがあり、壁を伝い進んでいきますと終わりがわかります。
 幅6メートルくらいの道があり、ガードレールがあり、川があります。
ブロックと壁のところに立って、車が来ないか耳を澄ませ、こないことがわかるとガードレールに向かって歩きます。
 反対に帰っていきます。
 行ったり帰ったり何回も繰り返し、そして先生は「はい、ここらは一人で」とおっしゃいました。
 同じようにしようと耳を澄ませ、車が来ないことがわかり、足を出そうと思いましたが、足がすくんで動きません。
 勇気を出して足を出し、早足で歩きました。
 次はガードレールに左手を添えて歩いていきました。
 川に降りる階段があって、そこは囲いがありません。
 注意して歩き石に触れ進んでいきますと、家の玄関があり、そこをまっすぐ行くと先生がストップをかけました。
 「幅2メートルくらい、長さ8メートルくらいの橋を渡りましょう。」・「近道をしましょう。」と先生がおっしゃいました。
そろそろと杖を動かし渡り、右手を伸ばして木の枝をつかみ、また歩きだし、しばらく歩いて左に曲がり5・6歩歩いて右にわたり、また歩く。
 そしたら、お店があり、そこから5メートル行くと目的のバス停がありました。
 ある日のことでした。 「猫がじゃれてる」と先生が教えて下さいました。
 少しそのまま進みましたが、杖が重たくなりました。
 座り込んで手を伸ばしますと、私の大好きな猫がいました。
 頭を撫でると、のどを鳴らしています。 そのまま猫を触っていたいと思いましたが、仕方なく諦め、猫を放し、練習に入りました。
 バス停からの帰りは、行きの倍の時間がかかってしまい、頭にとおりゃんせの歌が浮かび、あの歌のとおりかなと思ったりしました。
 「最後に一人で歩くつもりで歩いて下さい」と先生が言われ、バス停に行くときはうまくいきましたが、帰りは何とか帰ってくることができました。
 先生は最後に「途中で迷ったときは絶対に前に進んではいけません。」・「もと来た道を帰って下さい。」とおっしゃり、三ヶ月の訓練が終わりましたが、お別れの時涙がこぼれそうになりました。
 そして、しっかりと握手をしてお別れしました。


ーー 和視協お楽しみ懸賞クイズ ーー

副会長 北口 豊

 皆さんこんにちは、クイズ担当の北口です。
 前回は、少し難しかったという声が多かったので、今回は、出題形式を単純にしました。
 大学のセンター試験のように、また、「クイズミリオネア」のように、四つの答えの中から、正しいものを一つ選んでその番号を書いてください。 全問正解者には史上最大の豪華な 粗品 を差し上げます。
 さあ!あなたの脳みそをシャッフルしよう!!

 問題1  昨年JR福知山線で、史上希に見る鉄道の大惨事がありましたが、あの事故の発生はいつ?
 @3月25日  A4月25日  B5月25日  C6月25日

 問題2  先頃終了した冬季5輪大会の開催地は?
 @ソルトレイク  Aトリノ  B天下茶屋  Cプーケット

 問題3  昨年末のNHK紅白歌合戦の総合司会をした人気フリーアナウンサーは?
 @古館一郎  A小林ムツロウ  B徳光和夫  Cみのもんた

 問題4  昨年秋に、和歌山市加太のコスモパーク加太に一部が完成した、アジア1の規模のトマトのハイテク温室栽培施設を建設した、大手食品メーカーは?
 @カゴメ  A丸濱(まるはま)  B駿河屋  Cデルモンテ

 問題5  昨年は市町村合併が多くなされたが、本県に新しくできた紀ノ川市は、旧貴志川町・粉河町・打田町・桃山町と、もう一つの町が統合されたものです。 そのもう一つの町は?
 @かつらぎ町  Aチロリン村  B那賀町  C十二指腸

 問題6  昨年8月、白浜町のアドベンチャーワールドで生まれた、パンダの赤ちゃんの名前は?
 @フータ  Aたまちゃん  B遊浜(ゆうひん)  C幸浜(こうひん)

 問題7  「泣き相撲」として知られ、子供らの無病息災を願う、「奉納花相撲」が行われるのは何処?
 @下津町の山路王子(やまじおうじ)神社  A下津町の橘本神社  B由良町の八幡(はちまん)神社  C和歌山市の日前宮

 問題8  昨年7月に、日本人5人目としてディスカバリーに搭乗して、活躍して無事帰還した人は?
 @若田光一(わかたこういち)  A向井千晶  B山嵜景生  C野口聡一

 問題9  昨年2月末に、昭和31年から東京下関間を、40年間走った寝台特急が運行廃止となった。 東京長崎間を結んだ、ブルートレイン「さくら」と一緒に運行停止となった、その寝台特急はなに?
 @くろしお  Aラピート  Bつばめ  Cあさかぜ

 問題10  昭和54年から、テレビアニメの「ドラえもん」の声を担当していた声優が、昨年4月から変わった。 その初代声優は?
 @中村メイ子  A秋吉恵美  B桜井一恵  C大山のぶ代

 問題11  昨年の、和視協の文化研修会で、初の試みとして開催した、講演会の講師に、お招きしたのは誰?
 @大島ナギサ  A桂枝曾丸(かつらしそまる)  B浜村淳  C木村圭一

問題12  昨年秋の、和視協の社会見学で行ったところは?
 @串本の橋杭岩  A天橋立  B東京ディズニーランド  C国立民族学博物館

   尚、ご解答は、平成18年4月末日までに、
   北口豊さん  (電話445ー6851 〒641-0013 内原 871ー9)
   まで、どしどしお寄せ下さい。


ーー 編 集 後 記 ーー

 今号も、機関誌「白い杖」を最後までお読みいただき、ありがとうございます。 会員の皆様方のご支持をいただきつつ、今回もやっと発行までこぎつけました。 編集スタッフ一同、心より感謝申し上げます。
 ただ、少し不安なのは、編集関係者に活字を読める者がいないことです。 最近は便利になり、編集や点訳の作業をパソコンやその他の機器が助けてくれるようになったとは言え、やはり文字は人が読み書きするための者です。 ですので、刷り上がった活字版を、自身の目で確認することなくお配りすることに、少なからず心苦しさを感じております。
 ではありますが、紙面のレイアウトより皆さんから頂戴した原稿の内容と言うことでご理解いただき、次号発行の折りにも、よろしくご協力のほど、お願い申し上げ、編集後記といたします。

    和歌山市視覚障害者福祉協会 機関誌「白い杖」
    平成18年3月発行   通巻 第34号
    発行者  和歌山市視覚障害者福祉協会
         〒640-8319 和歌山市手平3丁目10番8号
               電話073-424-8590      
  編集責任者    山嵜 景生
 編集スタッフ    北口 豊   幸前 勇   沢田 留司  畠中 常男



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